勧修寺(かじゅうじ)
勧修寺は真言宗山階(やましな)派大本山で、山号を亀甲山(きっこうざん)と称します。本尊の千手観音像は醍醐天皇等身大の仏像と伝わり本堂に安置されています。
勧修寺は醍醐天皇(第60代天皇、在位897~930)が生母の藤原胤子(ふじわらいんし)の菩提を弔うために平安中期の昌泰3年(900)に創建された寺院です。その後の延喜5年(905)には官大寺、国分寺に次ぐ寺格で、朝廷より定額の経費が支給される定額寺(じょうがくじ)となり、皇室から法親王(ほうしんのう)が入寺する格式高い門跡寺院として栄えました。
応仁・文明の乱(1467~1477)で兵火に見舞われ、本堂、西堂、多宝塔などの堂宇が焼失し衰退しました。江戸時代には皇室の援助で寺の再興が図られ、明正天皇(第109代、女帝、在位1629~1643)の旧御殿を宸殿・書院として移築され、霊元天皇(第112代、在位1663~1687)より賜った仮内侍所(ないしどころ)は本堂となりました。この時に建てた書院が重要文化財に指定されています。
氷室池を中心とした池泉回遊式庭園は平安時代に作られたもので、周囲の自然も取り入れて四季折々に美しい風景を見せてくれます。昭和初期に建てられた観音堂が平安時代作庭の氷室池の美しさを引き立てています。観音堂のまわりに咲いた満開の桜が氷室池に影を落とし、風で飛んだ桜の花びらが氷室池の水面に浮かびます。
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勧修寺の所在地
京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6
勧修寺の拝観料
大人・大学・高校生 400円
中学生以下 200円
団体割引あり
勧修寺の拝観時間
午前9時半より午後4時
勧修寺への電車
地下鉄東西線「小野」下車徒歩約5分